貝毒によるホタテガイの自主規制 岩手県北部、山田湾、三陸町の3海域で解除
IBC岩手放送
7月25日IBC岩手放送によると岩手県漁連は25日、北部(洋野町など)、山田湾(山田町・中部海域除く)、三陸町(大船渡市の一部海域除く)の3海域で、ホタテガイの出荷の自主規制を解除したと発表しました。 北部は4月18日、山田湾と三陸町はいずれも5月2日から、国の規制値を超える貝毒が検出され、ホタテガイの出荷の自主規制が続いていました。 3海域では7月10日から3週連続で国の規制値を下回ったため、県漁連は25日付で自主規制を解除しました。 県内12海域のうち6つの海域でホタテガイの出荷の自主規制が続いています。
記事の詳細はこちら
貝毒(かいどく)ってなに?
貝毒とは、主に二枚貝(アサリ、カキなど)が毒を持った植物プランクトンを餌として食べることで体内に毒を蓄積させる現象のことをいいます。また、蓄積する毒そのものや、その毒によるヒトの食中毒症状のことを指して貝毒と呼ぶ場合もあります。
貝毒は古くから発生している自然現象の一つであり、今から200年以上も前の1793年に、カナダで貝毒による中毒事例が発生したという記録が残されています。
●有毒成分による症状の種類
貝毒は、食中毒発生時の症状の違いから「麻痺性」「下痢性」「神経性」「記憶喪失性」の四種類が知られています。いずれも毒化原因となるプランクトンの種類と有毒成分は異なり、毒は熱や酸処理による抵抗性が強いのが共通しています。
●ホタテの貝毒検査
市場に流通するホタテ貝は、貝毒検査で安全性が確認されていて、毒力が規制値を超えた貝は食品衛生法により出荷が禁止されます。貝毒は主に中腸腺(通称ウロ)と呼ばれる黒い部位に蓄積し、加熱処理しても無毒化されないため、ホタテ貝を食べるときは、この部分の除去が必要です。
それではまた次回、K-blogでお会いしましょう。