サントリー白州蒸溜所、CO2高純度回収に成功

環境ビジョン2050とCCU技術の進展

サントリーホールディングス株式会社（以下「サントリー」）、東京ガス株式会社（以下「東京ガス」）および東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社（以下「TGES」）は、サントリー白州蒸溜所において、蒸溜工程で発生する低濃度CO2を高純度で分離・回収することに成功しました。

この取り組みは、国内酒類・飲料業界では初となる技術です。CO2分離・回収には固体吸収法を用いており、CO2を99.5％以上の純度で分離することに成功しています。

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固体吸収法とそのメリット

固体吸収法は、アミンを含む固体吸収材を使用することで、低温（約60℃）でCO2を効率的に分離・回収できる技術です。このプロセスは、未利用の低温廃熱を活用でき、エネルギー効率が高いのが特徴です。

CO2回収装置は、東京ガス・TGESが地球環境産業技術研究機構（RITE）および三浦工業株式会社と共同開発しました。固体吸収材はRITEが開発したものを改良し、新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）の支援を受けています。

環境への貢献と将来の展望

サントリーグループは「環境ビジョン2050」を掲げ、バリューチェーン全体での温室効果ガス（GHG）排出実質ゼロを目指しています。今回のCO2回収技術は、この目標達成に大きく貢献するものです。

今後は、回収したCO2を現地で有効利用する「オンサイトCCU」をさらに検証し、他の生産拠点にも技術を広げる計画です。

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