サントリー新浪社長、中国事業拡大を計画-ビジネス界は対話継続を
Bloomberg
9月12日ブルームバーグによると サントリーホールディングス(HD)の社長で、経済同友会の代表幹事も務める新浪剛史氏は、米中対立や福島第一原子力発電所の処理水放出で中国との緊張が強まる中でもウイスキーなどを中心に同国事業を拡大させる計画だ。日中のビジネス界にも対話の維持を呼びかけた。
新浪氏は都内でのブルームバーグとの英語でのインタビューで、ウィスキーを同市場に先行投入するなど、高い技術とブランド力を強調することで販売を伸ばすと述べた。中国消費者の嗜好は伝統的な中国酒(白酒など)の消費からシフトしているという。
サントリーHDの売り上げ全体に占める中国市場の割合は3%未満だが、近年日本のウィスキーは中国で人気が高まっている。同社の最高酒齢のシングルモルトウイスキーである「山崎 55年」は2020年に香港のオークションで1本8000万円以上で落札された。
日中関係を巡っては、福島第一原発の処理水の海洋放出を受けて、中国が日本産水産物の輸入を全面停止。ネット上でも日本の化粧品の不買を呼びかける動きがあり、水産物に限らず日本製品に対する警戒が広がっている。
新浪氏は試練を受けているのは水産物だけではないとした上で、政治的に緊張が高まる中でも中国という巨大市場に対して常に関心を示し、ビジネス界の対話により互いの関係性を維持していくことが必要だと強調した。
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