2024年10月21日、株式会社ジェーシービーと富士通株式会社は、学校法人明治大学の小早川教授の監修のもと、CBDCを活用した異なるキャッシュレスサービス間の取引実現に向けたホワイトペーパーを共同で発行しました。
近年、CBDCの検討が進み、日本でも社会実装に向けた議論が活発化しています。JCBと富士通は、この動向を受け、CBDCを活用することでキャッシュレスサービス間の相互運用性を実現できる可能性について検討を行いました。
キャッシュレス社会が進む中、異なるキャッシュレスサービス間での取引を可能にする相互運用性の実現は大きな課題となっています。JCBと富士通は、従来のインフラを活用しつつ、サーバー管理型とチップ管理型サービスの両方で送金や支払いが可能な仕組みを開発する方針です。
AppleおよびGoogleVAS認定「WALLETMATEシリーズ」NFCリーダー
新たにAppleおよびGoogleのVAS(付加価値サービス)プロトコルに認定された、WALLETMATEシリーズの小型モジュールNFCリーダーが登場しました。多様なキャッシュレス決済ニーズに応える最先端のNFCリーダーで、幅広いアプリケーションに対応可能です。
WALLETMATEシリーズの特徴
WALLETMATEシリーズのNFCリーダーは、小型ながら高性能な設計で、迅速かつ確実にデジタルウォレットの情報を読み取り、さまざまなキャッシュレスシステムと連携します。NFC対応端末での利便性がさらに向上し、スマートで効率的な支払い体験を提供します。
Apple・GoogleVASに認定された信頼性
本製品はAppleおよびGoogleVASプロトコルの公式認定を受けており、より安全で高品質なサービスを提供します。この新規モジュールは、Apple PayやGoogle Walletといった主要なデジタルウォレットに対応しているため、エンドユーザーのニーズに幅広く対応します。
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ホワイトペーパーでは、CBDCを利用することでキャッシュレスサービス間でのオンラインおよびオフライン取引が実現できる仕組みを提案しています。この仕組みにより、多様なキャッシュレスサービスが効率よく相互運用され、消費者の利便性が向上します。
提案されている中継サービスは、既存のキャッシュレスインフラを活用し、多様なサービスと接続可能な低コストの価値交換を目指しています。これにより、異なるキャッシュレスサービス間の取引が実現します。
ホワイトペーパーでは、現在のキャッシュレスシステムにおけるサーバー管理型とチップ管理型の2つのモデルを考慮し、それぞれの間での相互運用が可能な仕組みについても議論しています。
それぞれの立場からCBDC関連の研究・実証実験を進めてきました。JCBは「JCBDCプロジェクト」を通じて、タッチ決済やカード型のCBDCソリューションを実証し、富士通はブロックチェーン技術なども視野に入れたインフラ整備に取り組んでいます。
CBDCのためのタッチ決済インフラやICチップを利用したカード形状インターフェースの実証を行い、オフライン環境下でのCBDC取引に関する技術検証も進めています。
富士通は、Ridgelinezと協力し、CBDCがキャッシュレスインフラに及ぼす影響や利便性向上に向けた調査研究を行っています。今後も、ブロックチェーン技術の活用可能性についても探求していく予定です。
JCBと富士通は、CBDCの活用により、より安全かつ便利なキャッシュレス社会の実現を目指しています。今後も、相互運用性の実現に向けた研究を進めることで、消費者と企業に新たな価値を提供することを目指します。