インターステラテクノロジズ株式会社（本社：北海道広尾郡⼤樹町）は、2024年8月23日、同社が開発中の小型人工衛星打上げロケット「ZERO」のエンジン「COSMOS」用ターボポンプの熱走試験に成功したと発表しました。この成功により、ロケットの心臓部であるターボポンプ技術を基幹ロケット関連企業以外で国内初めて保有することとなりました。
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ターボポンプは、燃焼器に燃料と酸化剤を供給するための極めて重要な部品であり、ロケットエンジンの性能を左右します。ZEROでは一軸式の設計を採用。よって、これによりシステムの軽量化とコスト削減を実現しました。今回の試験では、サブスケールモデルを使用。ガスジェネレータと熱交換器を組み合わせたシステム全体の性能を確認することに成功しました。
ZEROのターボポンプ開発は、2019年から室蘭工業大学との共同研究として開始。また、2021年には荏原製作所も参加。試験はIHIエアロスペース相生試験場で実施され、国内の知見を取り入れた総力戦で成功に至りました。
ZEROのエンジン「COSMOS」は、ガスジェネレータサイクルと再生冷却方式を初めて採用。よって、ターボポンプシステムの一部としてこれらの技術が効果的に機能することを確認しました。これにより、今後のエンジン統合試験に向けて大きな前進となりました。
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ZEROは、民間単独での宇宙到達実績を持つ観測ロケット「MOMO」の知見を活用し、初号機の打上げに向けた開発が進んでいます。特に、競争力のある価格設定と柔軟な打上げオプションが、国内外の小型衛星市場での強みとなっています。
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ZEROのエンジン統合試験は今冬に予定されており、その成功によって、さらに高い性能と競争力を備えたロケット技術が確立されることが期待されています。インターステラテクノロジズは、「誰もが宇宙に手が届く未来」を目指し、宇宙輸送サービスの新たな時代を切り開くことを目標としています。