2023年12月8日、為替市場が揺れ動きました。植田総裁の発言が契機となり、ドル安・円高が急速に進行。しかしこの市場の反応、果たして過剰ではないか。
パラボリック指標が引き続きドル安・円高のトレンドを示唆している。11月22日の報告書では、SARによりドル安・円高の転換が予測され、その後の市場動向がその予測通りに進行している。
一目均衡表もまた強いドル売りシグナルが点灯している。転換線が基準線を下抜け、遅行線が日足を下抜け、日足が雲を下抜けたことで、ドル売りの傾向が強まっている。
市場は植田総裁の「チャレンジング」なコメントを受けて、異次元緩和からの脱却が近いと解釈。しかしこの解釈はやや先走り過ぎの感も否めない。
年内の注目ポイントとして、11月の米雇用統計や米消費者物価指数(CPI)、FOMC、日銀金融政策決定会合が挙げられる。これらのイベントが市場にどのような影響を及ぼすかが焦点となる。
現在のところ、FOMCは利上げを見送り、日銀は現状維持が予想されている。これが実現すれば、年内には一部のドル高・円安が期待されるが、まだ確定的なシナリオではない。
為替市場の流れは常に予測が難しい。テクニカル分析や注目イベントの洞察を持ちながらも、慎重な立ち回りが求められる。急激な変動が続くなか、投資家は冷静な判断とリスク管理を欠かさないよう心掛けるべきである。
それではまた次回、K-blogでお会いしましょう。