2023年7月21日読売新聞によると、香港政府が、日本産水産物の放射性物質検査を強化し、通関が遅れるケースが目立っている。香港政府は、東京電力福島第一原子力発電所の「処理水」が海洋放出された場合、福島・宮城・東京など10都県からの水産物の輸入を禁止する方針を示しており、事前に検査を強化した。
検査強化は6月中旬から始まっている。日本政府関係者によると通関が3時間前後遅れている。香港の飲食店は、日本で朝出荷した魚を当夜提供して人気を博していたが、通関の遅れで提供できず、他国産に切り替える動きが出ている。香港餐飲聯業協会は「処理水の問題が取り上げられるようになった6月以降、日本料理店では売り上げが3割減った」とした。在香港日本総領事館の岡田健一総領事は21日、香港政府トップの李家超行政長官に面会し、日本産食品の安全性を改めて説明した。
また、同日FNNプライムオンラインによると、中国が日本の水産物に行っている全面的な放射線検査について、松野官房長官は、「国際的な動きに逆行し強く懸念する」と表明した。 日本から輸入している水産物への全面的な放射線検査は、福島第1原発事故の処理水の海への放出計画に対する対抗措置として、7月7日から中国の広い範囲で実施されているとみられる。 松野官房長官「仮に全面的な放射線検査が導入されているとすれば、日本からの食品輸入規制緩和撤廃に向けた国際的な動きに逆行するものであり、強く懸念する」 松野長官は、「日本産食品の安全性は科学的に証明されている」として、輸入規制措置の早期撤廃を「あらゆる機会を通じて中国側に強く働きかけていく」と強調した。
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