Bloomberg
ブルームバーグによると: 中国政府が24日に発表した日本産水産物の全面禁輸を受け、国内の水産業界に動揺がじわりと広がっている。水産関係者からは、措置の長期化や魚の相場下落に対する懸念の声が聞かれる。
長崎県でブリやマグロの養殖・加工を手がける橋口水産の担当者は、全体量の10分の1程度を中国に輸出しており、今回の措置で億単位で売り上げがなくなると話す。魚を抱えることで維持費などがかかるため、日本政府に対しては水産業者への補償政策を考えてほしいと述べた。
東京都の水産専門商社「豊泉」の小森玄社長は中国向けの輸出が絶たれた今、欧米や東南アジアに市場を変えるしかなく、「大変でやってみないことにはわからない。でもやるしかない」と述べた。同社は中国以外の販路もあるが、「中国にだけ輸出をしていた企業はどうしようもないのではないか」と話す。
水産アナリストの小平桃郎氏は、鮮魚については中国政府が7月に検査基準を厳しくしており、「既に輸出を止めているケースが多い」と指摘。ただ今回は冷凍品も輸出できなくなるほか、調味料やだしについても魚が含まれるものは輸出できなくなるとも言われているといい、大きな影響が出るとみる。
今後については、「中国向けに輸出していたものは国内で売るか、タイ、ベトナム、シンガポールなど他の国に売るしかない」ため、他の国での競争が激化することで価格も安くなり、「魚の相場が下がる可能性が高くなる」と述べた。
東京都中央卸売市場のウェブサイトに掲載されたデータによると、25日の豊洲市場での青森産生鮮マグロの中値は1キログラム当たり9383円と前日比24%下落した。
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