西村経済産業相
9月15日読売新聞によると、日本とカナダの両政府が、電気自動車(EV)などに使われる蓄電池の分野で連携することが分かった。近く、覚書を締結する。日本企業のカナダでの資源開発や現地生産を促進することが柱で、脱炭素化に向けて今後の需要拡大が見込まれる蓄電池のサプライチェーン(供給網)強化を図る。
西村経済産業相がカナダを訪問し、21日にシャンパーニュ革新・科学・産業相らと覚書を結ぶ。三菱商事やパナソニックエナジーなど、資源開発や電池生産を手がける企業の幹部も同行し、現地企業と情報交換などを行う。
覚書では、日本企業がカナダで投資しやすくするため、両国が公的に支援して後押しすることを盛り込む。開発に伴う環境影響評価(環境アセスメント)など、必要な許認可の手続きが円滑に進むよう、規制当局が連携することにも言及する。資源が豊富な地域で必要となる可能性のある、日本企業と先住民の関係構築の促進も明記する。
日本はコバルトやグラファイト(黒鉛)、リチウムなど、重要鉱物の多くを、中国や南米などからの輸入に依存しており、黒鉛は約9割を中国から輸入している。カナダは黒鉛やリチウムなどの豊富な資源を持っており、日本は中国への依存を減らし、経済安全保障の強化につなげたい考え。
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