水槽で稚ナマコの生産を行っている県水産研究所の新魚種生産棟=鶴岡市
8月18日山形新聞によると、「海の黒いダイヤ」と称され、中華料理の高級食材として重用されている食用ナマコの漁獲量アップに向け、県水産研究所(鶴岡市)は稚ナマコの生産、放流に力を入れている。漁業界の高齢化が進む中、ナマコは波が穏やかな港内などに生息することから沖合に比べて漁がしやすく「長く仕事が続けられる」と期待されている。近年は高値での取引も続いており、同研究所は「漁業者の確保と所得向上につなげたい」と意気込む。
ナマコは滋養強壮に効果があるとして主に中国などで煮込み料理の食材として引き合いが増えている。農林水産物輸出入概況によると、2022年の輸出実績は393トン(乾燥も含む)で、184億500万円。和牛の7454トン、513億4700万円と比べると、1トン当たりの単価は約7倍に上る。庄内浜産でも漁獲量10トン当たりの金額で比較すると、04年の500万円に対し、22年は1200万円に跳ね上がっている。
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