おはようございます。本日のK-blogは和牛の各部位について書いていきます。
●和牛各部位
日本の牛肉は肉質の良さと上質な脂のバランスが絶品!焼いた時のジューシーさと食感は格別です。和牛のカットは鮮度の高いお肉をお届けするために加工場では長年培ってきた技術で丁寧にカットされています。高級部位であるヒレ、サーロイン、リブロースやその他、肩ロース、三角ばら、うちもも、外もも、シンタマ、ラムイチなど、各部位それぞれの美味しさや特徴があります。
牛肉は枝肉から各部位毎にカットされます。下記にフルセット及び基本13部位について説明していきます。
●和牛フルセット(重量:350-400kg)
写真のような枝肉を各部位にカットしていきます。
1.リブロース(重量:20kg前後)
リブアイロール、マキ、エンピツ、リブキャップなどに細分化される。ロースは牛の肩から腰にかけての肉の総称で、「肩ロース」、「リブロース」、「サーロイン」の3つに分類できます。これら3つの種類のロースの中で最も肉質がきめ細かく、霜降りになりやすいのが「リブロース」。リブロースは身体全体の中であまり動かすことのない部分で、その分やわらかく濃厚な旨味。
2.サーロイン(重量:30kg前後)
背側の腰の上部の肉でリブロースとももの間(第11胸椎から腰椎と仙椎の結合部までのあたり)に位置していて、さしが入りやすく、やわらかい。ステーキの王様。
3.ヒレ(重量:9kg前後)
テート、シャトーブリアン、フィレミニヨンなどに細分化される。肉の部位のなかでは最も運動しない箇所であるため、非常に柔らかく脂肪のほとんどない赤身肉。一頭の家畜から採れる量がわずかな、最高級の部位。
4.肩ロース(重量;40-50kg前後)
ザブトン、肩ロース芯などに細分化される。「クラシタ(関西での呼び名)」「チャックアイ(英語名)」と呼ばれることもあります。牛肉の部位の中では、とても大きな部位。きめ細かい肉質に加え、風味が良く、程よい食感と濃厚な味が特徴。
5.三角バラ(重量:13kg前後)
前バラの一部で、三角形に切り出される美しい霜降りの部位。肩バラ(前バラ)からブリスケを外した部位。左右共に第6~第7肋骨間でカットしていますので特上カルビが豊富に含まれているカルビの王様。
6.内モモ(重量:20-30kg前後)
大モモ、小モモ、ウチモモカブリなどに細分化される。脚の付け根だけあって、非常に筋肉質な部位で、牛肉の中でも最も脂身が少なめ。赤身でも比較的柔らかいため、脂を避けて赤身肉を食べたい方にはオススメの部位。
7.外モモ(重量:25-30kg前後)
ナカニク、シキンボ、ハバキ、センボンなどに細分化される。脂肪が少なく、肉質はやや硬い。味は濃厚でゼラチン質が多い。キメは細かく、肉本来の味を楽しめる。
8.シンタマ(重量:20kg前後)
マル、トモサンカク、シンシン、カメノコ、マルカワなどに細分化される。しんたまは大腿骨を包み込む部位で、内モモの下にある球状のかたまりです。トモサンカク(しんたまの中ではサシが入りやすい部分)、しんしん(中央部にスジがある)、カメノコ(繊維は比較的粗め)、カブリ(大腿骨を包んでいた部分)で構成されています。
9.ランイチ(重量:20kg前後)
ランプ、ランボソ、ネクタイ、イチボに細分化される。サーロインに繋がっている「ランプ」と、ソトモモのナカニクに繋がっている「イチボ」が重なりあった部位です。さらに、ランプに重なるように「ネクタイ」という部位がついています。ランイチは黒毛和牛の部位のなかでも鉄分が一番多い部位。
10.ウデ(重量:35-45kg前後)
ミスジ、トンビ、ウワミスジ、カタサンカク、コサンカク、ニノウデに細分化される。ウデは牛の前脚部分で、肩甲骨付近の筋肉です。 よく動かす場所なので、全体的に味の濃い赤身が特徴。
11.トモバラ(重量:70-90kg前後)
ナカバラ+ソトバラ。トモバラはアバラ骨に付いたお肉のうち、腹の下側の肉です。脂のうまみ、深いコクを味わい。
12.ブリスケ(重量:30-40kg前後)
前バラの一部で肋骨周辺の前寄りのバラ肉。 赤身と脂肪が層になっており、繊維質だが味は濃厚。ブリスケは牛の体の中でもよく動く部分にあたるので、しっかりとした歯応えの固めできめこまかい肉質。脂身と赤みが半々ほどですが、細かくサシが入っているのではなく赤身の部分と脂身の部分がそれぞれ分かれている。
13.スネ(重量:15-20kg前後)
マエスネ、トモスネに細分化される。スネは肉自体も硬いのですが、肉の周りをスジが覆っていることがとにかく硬い要因。しかし、これこそが煮込みにぴったりの要因。
それでは、また次回K-blogでお会いしましょう。